【永久保存版】失敗しないクロージングのポイント
あと少しのところで契約まで至らない。そんな経験ありませんか?
クロージングとは、患者さまに、より良い未来を手にしていただくための“背中押し”です。ですが「価格」に囚われすぎて上手く背中を押せなかった経験はありませんか?これは歯科医院に限らずミュゼプラチナムでもそのようなスタッフがいました。商品のご案内はできるのに、料金の話になると勧誘と思われるのではないか?と、急に話せなくなってしまうのです。クロージング次第で、せっかくの意義ある提案も価値が下がってしまう可能性があります。そうならないための「クロージングに必要なマインド」について、5つのポイントをご紹介させていただきます。
元ミュゼプラチナム、エリアマネージャー。ミュゼではオペレーター、カウンセラー、店責の経験を経て、サロンを管轄するエリアマネージャーとしてカウンセラー教育に従事。現在は矯正専門歯科医院にてカウンセラーとして活躍している。
情報収集とモチベーション作り
患者さまは自分にとって「必要なもの」という認識になった時に購買意欲が高まり、支払い方法などを考えるようになります。そのためには、未来を想像する言葉を投げかけ、患者さま自身が頭の中でイメージを作り上げることが大切です。カウンセリング中はその補助をする感覚で、ポジティブワードや特別感のあるワードを入れてモチベーションアップにつなげます。
初めは患者さまのメリットを把握するため、情報収集の質問を多くしましょう。日ごろから患者さまの年齢や性別、価値観によるメリットを見つけておくと、本人も気づかなかった発見にもつながります。ざっと例をあげるだけでも『笑顔に自信が持てる』『写真映りが良くなる』『食事が美味しい』『虫歯予防』『身体への影響』『メンテナンス費用の削減』などがありますね。
専門的な言葉はなるべく使わない
相手の理解度を意識した言葉で伝える事で、信頼の獲得につながり、患者さまとより良いコミュニケーションが取れるようになります。例えば、歯を番号や何番目の歯、臼歯、大臼歯と言われても、患者さまはどの歯を示しているか分かりません。初めから一番前の歯、糸切り歯、尖っている歯など、誰でもわかる言葉を選ぶことで、後のタイムロスもなくなり、同じ方向を向いたまま話を進めていく事ができます。
また、患者さまは知らない単語が出てくると思考を止めてしまいます。困り顔の表情がうかがえたら、「わかりにくかったですよね」と、一度立ち止まり、わかりやすい言葉や図を書きながら再度解説しましょう。患者さまの気持ちの変化に沿った進め方を大切にし、観察して気づけるようになる事が大切です。
料金の話
まず初めに、料金の話から始めるトークに魅力はありません。大切なのは今の出費額ではなく未来です。医療従事者の方であればよくわかっている事ですが、健康を保つために必要な治療やメンテナンスは“今”が一番大切だからこそ、目の前にいる患者さまにより快適で良い生活を送っていただくために、ご提案しているという事を常に忘れてはいけません。
また、料金の話が苦手な方は、10万円の商品を高いと思ってご提案していませんか?それは自分の主観的な考えになっているという事を認識しておきましょう。10年使えるものを10万円で買うという事は、1カ月約840円・1日約28円となります。未来への投資という観点で見れば、さほど気にならない金額に思えるはずです。
価値の理解
患者さまが悩んでいる様子が見てとれた場合、必ず「何に悩まれていますか?」と直接的な言葉で聞きましょう。ポイント1で集めた情報の中にヒントがたくさんありますので、整理しながら丁寧に解消していく事ができれば患者さまの中で治療に対する価値が上がります。
患者さまの反応が鈍い場合、トーク内容と提案しているモノ、サービスの価値がどのくらいなのか見直しましょう。自分の知識、技術に対して、自分で価格を付けられるとしたらどのくらいを付けますか?一生の価値あるものに価格をつけるのは難しいことですが、私たちはその素晴らしい価値あるものをご提供しているのです。一度医院の皆さんで考えてみてください。
患者さまの気持ちの変化を知る
クロージングで決定させていくには段階があり心理ステップに沿ったプロセスを踏むことが、目指すゴールへの最短ルートになります。
例えば「不安・期待~会話OK」では、院内に入る第一歩から始まっています。清潔感のある雰囲気、受付スタッフの態度や言葉使い、身だしなみや笑顔など、患者さま自身から話したいと思える環境になっていることでOKになります。まずは医院全体で患者さまを受け入れる体制になっているかが重要です。
クロージングは誰か1人だけでは継続的に成功させることはできません。カウンセリングを担当する方は、一緒に働くスタッフに尊敬、尊重、敬意を持ち、「誰に任せても大丈夫だから、安心してね」というメッセージを込めて患者さまにご提案することで、医院全体の信頼につながり、質の良い環境提供と顧客獲得ができます。まずは医院全体の関係性を意識すると良いでしょう。