院内物販の強化
いま原稿を執筆している段階(5月6日)では、東京都や関西地方にも3度目の緊急事態宣言が発出され、飲食店やイベント業者など多くの事業者は非常に経営的にも苦難を強いられる状況が続いています。
一方、歯科医院ではクラスターも発生しておらず、国会の審議などにおいても、歯科医院の衛生管理の徹底等が再評価されていることはご存じの通りかと思いますが、やはり患者さまがコロナの影響で、歯科医院へと足を運びにくくなっていることも事実であるといえます。
このような状況下で、更に「強い歯科医院」へと成長していくためには何が必要なのか、我々はそのカギの1つが「院内物販の強化」であると考えています。
コミュニケーションツールとしての院内物販
ある歯科業界で有名なコンサルティング会社のコンサルタントと話をしていた際、その方はこのように言いました。「歯科医院には院内物販などいらない」「たかだか100万円の売上があがるくらいならば、広告費に使った方が良い」「そんな小さな売上を追い求めても仕方ない」とのことです。
この見解は、経営コンサルタントの意見としては「まぁまぁ正解」なのかもしれません。しかしながら、実際に歯科医院の運営に当たる者としては「明らかな誤り」であると感じます。
患者さま自身による口腔ケアの重要性
仮に患者さまが月に1回、歯科医院に通っていただいたとしても、その他の29日間は、自宅や職場にて「自分自身で」口腔ケアを行わなければなりません。
しかしながら、多くの国民はコンビニやドラッグストアにて、なんとなく歯ブラシや歯磨き粉やマウスウォッシュを選んでいるのが実情です。この口腔ケア商材市場は全体で1千億円以上ともいわれており、経営的に見ても「なんともったいない」と感じます。
社会的意義としても、歯科医師、歯科衛生士、歯科助手の皆さまが、歯科医院内のみならず日常生活における口腔ケアをも進んでアドバイスすることが、国民全体の口腔環境の増進に大きく寄与するものであると思っています。
院内物販を通してのサポートによる信頼関係の構築
患者さま自身による口腔ケアをサポートするための最大のコミュニケーションツールが「院内物販」であると考えます。
ミュゼプラチナムの会員さまへのアンケートにおいても、実に90%以上の方が「口腔ケア商品はコンビニやスーパー、ドラッグストアで購入する」と回答する一方で、その中の大半の方が「歯科医院内でプロから商品を提案されたら、ぜひ購入したい」と回答しています。すなわち、歯科医師、歯科衛生士、歯科助手の皆さまが本当に「患者さまに使ってほしい」と思える口腔ケア商材を選び、患者さまの口腔内の状況と共にこれらを積極的に提案していくことで、患者さまの満足度は飛躍的に高まるのです。
そして、皆さまの思いや商品の効果を感じ取った患者さまは、医院への信頼感を高めることとなり、商品購入のためだけでなく、しっかりと継続的に歯科医院に通おう、と思ってていただくことができるという「善循環」が生まれます。
何よりも、医院内だけでなく、このような良い商品によって日常生活においても患者さまの口腔内の健康を守ることができるのは素晴らしいことであると思います。
我々は中長期的な観点から、「院内物販」は「ただの売上をあげるツール」「単なる商品販売」ではなく、医院に人を集め、患者さまの信頼を高め、継続した来院を促すための大変貴重な「コミュニケーションツール」であると考えています。
そこで、この度、加盟医院の皆さまのお声を集約し、本当に患者さまに「おすすめしたい」と思っていただけるような「ミュゼホワイトニング オリジナル商品」の開発プロジェクトを始動いたします。
今後アンケートや座談会など、様々な形で皆さまのご意見をお伺いしたいと思っておりますので、ご協力のほど、よろしくお願いいたします。