歯の色味に慣れた患者さまに説明する方法はありますか?
ホワイトニング施術を受けた方が、施術直後は白さを実感しても、だんだんと白さがわからなくなるという声をよく耳にします。実際に来院したときにシェードを数値化する機械で測ってみると全くトーンが変わっていない、もしくは施術直後より白くなっている、というケースが多いです。
これはただ歯の色味に目が見慣れてしまったということなのでしょうか?
過去のシェードガイドを提示し安心させてあげましょう!
はい、患者さま自身が白さに見慣れてしまったときによくあるケースです。医院であれば過去の色が記録として残っていますし、術前の色と比較できるのですが、患者さま自身は現在の歯の色しか見る事ができず、生活している中で過去の色を忘れてしまうからです。
こういった時は、過去の色をシェードガイドなどで示し、歯の横に当てて変化量を再度視覚的に確認させるという事を行います。見慣れてしまう事で「色が戻ったのかも?」と感じてしまう方も多くいらっしゃいますが、視覚的に差を示す事で非常に安心される方が多いです。
また、研修でもお話させていただいておりますが、『本人が比較物などなくても自分でキレイと思い始める』のがA1以上、『他者がキレイと思い始める』のがB1以上、『誰が見てもキレイと思う憧れの対象』となるのはWの範囲となります。
日本人の平均の歯の色がA3~A3.5の範囲で、一回の施術での平均的な上り幅は3〜4段階です。例えば元々A3の方が1回ホワイトニング施術を行い平均的な上り幅だとするとA2になります。施術直後はシェードガイドで確認するため、色の変化を実感しますが、A2という色は本人が比較対象物なしで白さを感じ始めるA1には届いていません。そのため、診療室を出た瞬間から白さの感じ方はどんどん鈍っていきます。 これらをしっかり認識したうえでアフターカウンセリング時に目標までの回数や通い方について目安をお伝えできれば、患者さまの不安を軽減できます。
ちなみに施術直後よりも後日の方が白くなるという『後追いホワイトニング』ですが以下の
■短期間で複数回ホワイトニングを行った方
■オプションのトリートメントをホワイトニングの直後に行った方
■象牙質の厚みがある歯種の方
によく見られます。この辺りも事前にお伝えしておくと、術後の期間も安心してお過ごしいただきやすくなったり、次回の予約提案にもつながりやす
くなりますので、ぜひ覚えておいてくださいね。