Q
患者さまからよく歯肉の色について相談されます。原因や対処法を教えてください。
A
歯肉のターンオーバーを促すことで色素を含んだ細胞を排出し、きれいな色に導く事ができます。メラニンは、紫外線や喫煙、歯ブラシによる過度の擦過、歯周病などにより組織が損傷し、その際に発生する「ラジカル」を中和させようと、メラノサイトが産生したものです。根本解決には、その原因を取り除くことが重要です。
①ケミカルピーリング
②レーザー治療
③ガムマッサージ
ケミカルピーリングでは歯肉の表面1層を薬剤で、レーザー治療では色素を持つ細胞をレーザーで、それぞれを傷害することで意図的にターンオーバーを活性化させます。ガムマッサージでは歯肉の血流を促すことによってターンオーバーを整え、自然に色素を排出させます。
ピーリングやレーザーは痛みを伴うことが多いですが、1週間ほどで歯肉が「一皮むけて」きれいになります。ガムマッサージは痛みはないですが、効果は緩慢で継続的にマッサージする必要があります。
『歯科金属の影響で黒ずんでいる』場合
こちらは、上記3つの方法は効果がありません。原因が①口腔内でコアなどの削合時に金属片が歯肉に入り込んだ②金属補綴物からのイオン溶出の2つで、いわゆる入れ墨の状態になっています。
この場合は「変色した歯肉を外科的に切除」したり、溶出元の補綴物を金属ではないもの(セラミックなど)に置き換えることで解決できます。
ケミカルピーリングとガムマッサージについては個別研修をご用意もしておりますので、ご興味のある方は事務局までお気軽にご連絡ください。