アライナー矯正のトラブル

目立つアライナー矯正のトラブル

歯列矯正の選択肢が広がる中、マウスピース型のアライナーを巡るトラブルが目立っている。特に問題視されるのがコンピューター上の設計が生体の許容範囲を大きく超えて作られてしまうこと。さらに歯列矯正の経験が乏しい歯科医が参入することで、トラブルに繋がるケースが増えている。

手軽な歯列矯正が新規集患を後押し! ただし課題も。

最近では歯科医、患者の双方が気軽にできるアライナー矯正が登場し、誰でも気軽に治療を受けれるようになってきた。厚生労働省によると、歯列矯正した患者は11年に約20万2千人だったが、17年には約27万8千人で、 6年前と比べ約4割増えている。


 ではトラブル解決の課題はどこにあるのか? アライナーはまず患者の歯型をとり、コンピューターで矯正終了までの歯並びの変化を計算し、段階ごとのマウスピースを作製する。ただし、この時点でコンピューターは患者の生体を考慮しているわけではなく、あくまでも歯科医が考慮しながら矯正を進めていく必要がある。機械がこのシミュレーションでOKと言っても、生体がNGの場合が多々あることを理解しなければならない。
また迷った時にメーカー側に相談される方が多いが、メーカーはそこまで責任あるアドバイスはできない、最終的な医療判断の責任は歯科医にある。

世界で広がるアライナー矯正のトラブル

日本の場合、マウスピース矯正といえばインビザラインが主流だが、中国では数%のシェアと言われる。イギリスに至っては医療従事者が関わらない、3Dプリント屋が行っているマウスピース矯正も存在する。こうした後発の事業者のものを中心に、噛み合わせや歯並びに関する相談が増えているとされている。
中には「矯正の知識がなくてもOK」と歯科医に宣伝するケースも。しかし、一般歯科で手軽な矯正が増えれば増えるほど、トラブルは必ず増えてくる。どのマウスピース矯正も適応の範囲が限定されたシステムということを理解し、トラブルを未然に防ぐための歯科医としての診断が必要だ。

業界をリードする歯科情報のパイオニア、日本歯科新聞社の連載スタート!

歯科業界唯一の週刊発行媒体「日本歯科新聞」をはじめ、医院経営に特化した「アポロニア21」の出版など、長い歴史と経験を誇る日本歯科新聞社。アポロニア編集長を務める水谷惟紗久(みずたにいさく)氏に協力を仰ぎこの連載が実現しました。
水谷編集長並びに日本歯科新聞社は、忖度しないメディアとして正しい情報を素早く、わかりやすく読者提供しています。記者によるインタビューや取材記事が中心のため、どの媒体よりも情報を掘り下げ展開されているのが特徴です。今後、ミュゼホワイトニングでもこのニュースレターを皮切りに、歯科医院の未来を見据え、「患者さまから長く支持される医院づくり」をテーマに医院経営に有益な情報を発信していきます。

>ミュゼホワイトニング パートナープログラム

ミュゼホワイトニング パートナープログラム

『ミュゼプラチナム』が歯科医院を全面サポート!
美容脱毛サロンで培った接遇技術を柱に、サービスという概念を掘り下げた〈顧客満足度×従業員満足度〉の指針をインプット。
美容と健康というテーマから〈マーケティング・ブランディング〉を広げ、 歯科医院を「予防のために通うべき場所」へと変革します。

CTR IMG