健康課題への取り組みが求められている
生理の痛みは“あって当たり前”だと、いまも多くの女性がなんとかやり過ごしているのではないでしょうか。労働力人口の約45%が女性で、企業や組織での役割も高まっているにもかかわらず、女性の健康については課題も多く存在しています。女性にとって身近な生理に伴う症状が原因の労働損失だけでも、年間4,900億円に上るという経済産業省の試算もあり、ミュゼでも年間13億8,700万円の労働損失があるという結果が出ています。
ミュゼでは生理によるパフォーマンスの低下を防ぎ、経営に生かしていく取り組みが活発に行われています。この流れは社会的にも活発で、フェムテック産業としてさまざまなサービスや商品が登場するなど拡大・普及しています。
生理痛が仕事に与える影響
ミュゼは全従業員に向けてこれまで数回、生理に関する社内調査を行いました。そこで判明したのが悩みを抱えるスタッフの多さです。既に全従業員の82.4%が生理痛を有しており、「生理痛による体調不良で、出勤しても思うように業務パフォーマンスを発揮できない 70.8%」、「当日の急な欠勤の経験がある 12.8%」という課題が浮き彫りになりました。
ミュゼの取り組み
ミュゼでは主に『欠勤率の改善』『チームマネジメントへの活用』『ハラスメント対策』を目的に婦人科のドクターの協力を得ながら生理の正しい知識を学ぶ研修を実施しています。研修では生理の基礎知識だけでなく、症状に個人差があるなどその特性や裏側に潜む病気について学びました。
それにプラスしてワークショップなど、サロン内で生理や働く環境について話す機会を設けました。そうすることで、一人で悩ませない環境づくりや、病院受診のきっかけにもつながります。
欠勤率は大きな改善傾向も
研修やワークショップを重ねていくことで、徐々に改善に向かう項目もありました。欠勤率は12.8%から5.3%に減少。生理痛による体調不良で、出勤しても思うように業務パフォーマンスを発揮できない70.8%は58.5%まで改善されました。
今後も定期的に社内調査を実施し、課題とする数字の改善、ハラスメントを防ぐためのリテラシー向上、個々のスタッフの健康状態を把握することで、チームワークの向上などに役立てていきます。
今後ますます求められる生理の理解
どうしたら職場で一人で抱え込まずに解決することができるのか。症状を改善し、生活や仕事をもっとより良いものにするためには、一人ひとりが自分のからだを知ろうとすることに加え、企業や組織からの“働きかけ”が大きな鍵となります。
また、新たな命を授かる上でも大切な「生理」。“タブー視”せず、女性だけの問題ととらえず、企業や社会全体で考えていく必要があります。
生理の活動を実施してみたい、もっと詳しくお話を聞きたいなどの要望はいつでもミュゼホワイトニング運営事務局までご連絡ください。