患者さまの健康を守るという立場で、「長く、美しく、健康に」をモットーに患者さまと接し、ミュゼホワイトニングと考え方に共通点が多い宝田恭子歯科医師。「アンチエイジング歯科学会年間総会」の直後に、お話をお伺いしてきました。
東京歯科大学卒業/アンチエイジング歯科学会 監事
宝田歯科医院
院長(3代目)宝田恭子歯科医師
100年続く医院の患者さまとの関係性
宝田歯科医院は、100年以上続く歯科医院です。祖父、父、私の三世代で診ている、稀有な方(大正生まれ)が2名いらっしゃり、私自身も40年歯科医師をやっているので、その患者さまの成長も老化も診ていることになります。
小児矯正はその子供の成長を見ることができる有意義な職種です。歯科医師はいかに患者さまと長い年月接するかという点も重要だと考えているので、「歯科医院は通うべき場所であり、その地域の健康ステーションである」というミュゼの考えと重なります。
感銘を受けた言葉と患者さまとの向き合い方
「全ての患者さまと平等に分け隔てなく接することは難しい。少しでも平等に接する解決策として、小言を言ってくる方、厳しい意見の患者さまこそ、時間をかけてじっくりと手厚く接する。話の合う、感じの良い方と長時間接するのはある意味自己満足。今日一日を振り返ったとき、苦手な患者さまとしっかり向き合ったかどうかが重要では?」という、貼り絵画家の内田氏のお話に感銘を受け、日々意識しています。
また、視覚は重要とよく言われますが、心安らぐ素晴らしい内田氏の貼り絵を治療スペースの天井に貼っても治療の痛みの記憶が強く、貼り絵を見たことを覚えていない方が多くいらっしゃいます。このことから私は、「痛みなどの苦痛によって視覚は忘れ去られる」そして、「嫌な時の臭いや音は記憶に残る」と考えています。そのため、患者さまとの信頼関係やミュゼホワイトニングが推奨している心地よい空間作りと丁寧な接客接遇で、嫌な記憶を上書きする工夫も必要だと思っています。
高齢者の治療と通院
特に入れ歯治療が多い当院では、来なくなった患者さまについては「なぜ来なくなったか」が非常に気になるので調べたところ、高齢の方なので亡くなっている場合もありますが、足が悪くなり通院できなくなる方がほとんどです。多少の違和感があっても現時点で使用している入れ歯で食べることができているので、「足が痛い」という辛い思いをしてまで通院したくないのですね。
晩年の生活において、足が悪くなることによって行動範囲が狭くなり、人と接することが減ったり、身体のケアのための通院もしづらくなったりするケースがあります。
健康寿命に対する口腔ケアの重要性は言うまでもありませんが、さらに私は患者さまとのやり取りの中で歩行や骨について必要性も強く感じ、専門医との積極的なコミュニケーションも含めて日々学んでいます。
介護保険対象となる65歳になると、本当に色々な病気が出てきます。「65歳」の設定は日本の統計学によるものであると昨今、感心しています。特に女性の老化について私自身、婦人科、泌尿器科の医師と今深く関わり、予防、未病、アンチエイジングの観点から共同でのメソッドを開発し、広める活動を行っています。