【第二話】集患施策、狙い場所を決める戦略立案

 

前回は「自分たちの医院の強み(USP)を一言で定義しよう!」という環境分析についてお話をさせていただきました。皆さま一言で定義できましたでしょうか?一言で、かつすぐに思い出せるようシンプルに定義するというのは、意外と難しかったと思います。環境分析ができたら、次は戦略を立てるステップに移ります。

■連載の内容
第一話 自分たちの強みを把握!環境分析
第二話 狙い場所を決める!戦略立案
第三話 何を行うべきかが分かる!施策策定

前回の記事はこちらから閲覧できます

【第一話】集患施策、はじめの第一歩は環境分析から

ターゲットを明確にし、競合と差別化!ポジショニング戦略

自院の歯科市場における立ち位置を明確にしておくと、自分たちの強みや差別化ポイントが把握でき、その後のマーケティング活動に移行しやすくなります。そこで有効なのが「ポジショニング戦略」です。「戦わずして勝つ!!≒優位性を確立する」そんな状況を意図的に作ることを目的とした戦略で、自院が自然に選ばれることをゴールイメージとしています。周りに競合が多い歯科医院にとって、自院をどういった立ち位置に据えるかは非常に重要な因子になります。

例えば、牛丼チェーン店の「吉野家」と「すき家」は同じメニューを提供していますが、それぞれが異なるポジショニングを確立しています。ビジネスマンに圧倒的に支持されている「吉野家」に対し、「すき家」は女性やファミリー層にターゲットを絞り、後発ながら牛丼市場の半数に近いシェアを得ています。

ポジショニングを決めるためのSTP分析の方法

ポジショニングは「STP分析」と呼ばれるマーケティング分析のフェーズの一つです。STPは「S=セグメンテーション、T=ターゲティング、P=ポジショニング」の頭文字で、下記の3ステップで進めます。

①セグメンテーション:市場を細分化
市場に膨大に存在する顧客を、地域・年齢・価値観、ライフスタイルなどの変数で切り分けて細分化します。細分化することによって、より自院の提供価値とマッチする市場を見つけやすくなります。
例)●●駅周辺の矯正歯科、○○地域の保険治療歯科医院など

②ターゲティング:狙いたい市場の決定
細分化した市場の中で、どこが自院のターゲットにふさわしいかを決めます。自院の強みがもっとも生かされるような市場、ブランドイメージやコンセプトなどに合致した市場を選択することが一般的です。
例)●●駅周辺の矯正歯科:〇〇地区に住む20~30代女性会社員など

③ポジショニング:自社の立ち位置を決定
ターゲットとする市場内において自院の立ち位置を策定します。

ポジショニングマップで自社の立ち位置を明確化!

ポジショニングを考える際には「ポジショニングマップ」を作成するのがおすすめです。縦横2つの軸をもとに作られるマップで、自院と競合医院をマッピングしていくことで、可視化することができます。

どんな軸を設定するかが悩みどころですが、まずはUSPを決める際に気づいた「自院の強み」や「患者さまが医院を選ぶ際の判断基準」など、軸をいくつか洗い出し、そこから2つに絞ってみてください。価格のように数値化できるものと、サービス要素といった数値化できないものを組み合わせると、ターゲットに合ったポジショニングを考えやすいです。
ポジショニングを定めることで、予算を割くべき優先順位や配分が明確になっていきます。またホームページなどでのトンマナ(デザインにおいてコンセプトや雰囲気)についても、自然と方向性が定まり、デザインの基軸が整っていきます。

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